アグリアートを世界に広める。生産者が夢見るのは「愛のある食」《山燕庵》

山燕庵(さんえんあん)さんが農業している様子

食味検査では最高評価のSクラスを取得した石川県産ブランド米「コシヒカリアモーレ」。その玄米と米麹のみで作られた、ノンアルコールの玄米甘酒「玄米がユメヲミタ」は、クリーミーな舌触りと優しい甘味が特徴です。

このお米や甘酒を生産している「山燕庵(さんえんあん)」杉原晋一さんが考える、 自然と人との循環についてお話を伺いました。

ー「日本の農業の未来を明るくしたい」という杉原さんの夢について、聞かせてください

山燕庵(さんえんあん)の杉原晋一さんの顔写真

僕は以前、平日は都内でマーケティングリサーチの仕事をしていて、週末だけ農村に出向いて農作業をする、という生活をしていました。

そんな生活の中で、人間と自然の健全な関係性は「農村でこそ育まれる」んだなという感覚を体験しまして、この感覚を広く知ってもらいたい、これを仕事にしよう!と思ったんです。

日本の農業は担い手が減っていて、将来も危ぶまれるような状況です。私は、「たとえ小規模でも、今の時代に合ったカタチ」で農業を継続させていくことに貢献したいと考えています。

 

ー農業の中でも「お米作り」を選ばれた理由は?

お米作りというのは何百年もの歴史がありますが、常に進化し続けています。いわば農業の中では最先端の、洗練された分野なんですね。すでに農法が確立されているので、他の農作物に比べて負担もリスクも比較的少ないです。

だから私みたいな素人でも参入することができましたが、他の作物など作り方が確立されていないものだととても難しかっただろうと思います。

その土地の気候や土の癖を理解・体感している人でないと、珍しい作物を作るというのはなかなかできないことなんですよ。

 

ー今では多くの人が憧れる二拠点ライフ。実現したときにギャップやご苦労はありましたか?

まず一番の苦労は…ご想像の通りだとは思うんですが、とにかく体力を使います! 疲れて疲れて、もう全く頭が回らない状態に。

日々あれこれ改善していきたいことはあっても、農作業後は考える気力もない状態です(笑)。

もうひとつは、天気との勝負です!予定が組めないというのは本当に大変なことで、タイムスケジュールを作ってその通りに動くということができません。

体力勝負・自然との勝負、というところが大半を占めます。自分でコントロールできない、というところがとにかく大変ですね。

 

ー色々なことが計算、コントロールできてしまう都会の暮らしにはなかなか無い感覚ですね

山燕庵(さんえんあん)さんの田んぼ

そうですね。最後にあとひとつ、農作業をするうえでとても大切なのは「肌感」です。

「あ、この空気だと、もうすぐ霜が来るな」とか、本来人間はこういうことを自然と感じ取れるはずなんですが、現代の普段の生活をしているとなかなか気づくことができないですよね。

なので、普段から自然の中で働いている人間のほうが、生物としての感覚、生き抜く強さみたいなものは圧倒的に高いだろうと思っていて、これは都市で生きる方々にとっても、ぜひ養ってほしい。

土をいじる、土を触る、匂いを嗅ぐ…その時に得られる感覚が、人間が生きる中ではそもそも自然なことなんだよ、という世界観をいかに守り、拡げるか、ということを考えています。

 

ー経営理念のなかで杉原さんが表現されている「愛のある食」とはどんなものですか?

玄米がユメヲミタとコシヒカリアモーレ

私たちの経営理念のなかに、「アグリアートとは、自然と人の循環から生まれる 『愛のある食』を取り入れたライフスタイル」という言葉があります。

「愛のある食」を言い換えると「思いを馳せることが出来る食材を手にする」という言い方もできると思います。

生産地・生産現場・作り手の顔を思い浮かべる=思いを馳せるということと、それが一切ないとでは、大きな違いがあると思うんです。

例えば、普段何気なく購入するお水のペットボトル。ただ100円で買い、飲み、喉の渇きを潤す。…というだけよりは、採取地や販売者の顔が見えるようになっていると、ちょっと興味の持ち方が変わりませんか?

お米や野菜も同じで「どこで、どうやってつくられたものか」について知ることを大切にしたいです。

お金を払って消費する行動の中にこの考え方があると、消費行動も変わってくるはずだと信じています。これはサステナブルという概念や、SDGsに掲げられている目標にもつながる事ですね。 

 

ー産地や製法などの情報に触れることで、食事の時間が豊かになりそうですね

毎日の全ての食事において実現するのは難しいかもしれませんが、出来るところから、たとえば家で食べる朝食のはちみつ一品だけとかでもいいんです。

食卓の何気ない会話から、産地や生産者について興味を持つきっかけが生まれると嬉しいなと。

自然の循環を意識して作られた製品を購入し消費していくことが、生産者・産地への支援に繋がり、その支援を糧にさらに生産を続けて行く…という循環が、そこに生まれます。

だからこそ、製品を作るときには原材料を作っている人たちの情報、考え方にアクセスできるようなリンクを必ずつけたい!という思いがありますね。 

 

ー最後に、杉原さんイチ推しの「玄米ガユメヲミタ」の飲み方を教えてください!

僕のオススメは断然、トマトジュース割りです!

あとはホットミルク割りも温まりますね。カップに牛乳2:甘酒1を入れて混ぜ、レンジでチンするだけで手軽にできますよ。是非お試しくださいね。 

 

PROFILE | 山燕庵

山燕庵(さんえんあん)さんが農業している様子

2008年に設立された山燕庵(さんえんあん)では、安全と美味しさを追求したブランド米「コシヒカリアモーレ」を、自然循環型の農法で生産しています。

食味検査では最高評価の「S」クラスを取得。作物本来の旨味が引き出された美味しいお米です。福島県南部の東白川郡鮫川村で農産物の生産をスタートさせ、石川県能登半島に拠点を増やしたのち、現在は埼玉県川口市に本社・出荷倉庫を構えています。

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