漬物文化をリデザイン。今ちょうどいい漬物容器が生まれた瞬間《Picklestone》

ナツメッグ・田中 友規(たなか とものり)さんの肩書きは、本業であるデザイナーの他にも「漬物男子」「シンガポール料理研究家」など様々。

田中さんが開発したスタイリッシュな漬物容器「Picklestone(ピクルストーン)」は、キッチンの新しい相棒として国内外問わずたくさんの人を魅了しています。

自身の直感を信じ、奔走した開発ストーリーを伺いました。

―田中さんが「漬物」に興味を持ったきっかけは?

シンガポールで出会ったインド料理に添えられたアチャール(インドの漬物)がきっかけでした。

「インド料理のおいしさの半分は、漬物にあり!」という仮説を検証するため、帰国後は大阪の有名カレー店を食べ歩き続けたのだそう。

漬物はいつだって僕たちの目の前にあるのに、自宅で漬けている人はごくわずか。「みんながもっと気軽に楽しめたらいいのにな」と思いながら「漬物」というキーワードがずっと頭の中にありました。

―そこから「Picklestone」開発にいたった経緯とは 

サラリーマン時代に香川県へ出張した際、花崗岩のダイヤとも呼ばれる「庵治石(あじいし)」に出会ったことが契機となりました。高い技術を持った職人さんたちによって加工された石がとにかく素晴らしかった。

美しく切り出された円筒形の石を見た瞬間、「これだ!」と思えるPicklestoneのイメージが湧き、これは絶対に実現するという確信がありました。

その場で「円筒形の石を100個作ってください」とお願いして、信頼を得るためにすぐに制作費もお支払いしました。

石の加工期間には、地元である京都の漬物屋さんで勉強させてもらったり、他の素材集めに奔走しました。

―Picklestoneのスタイリッシュなデザインに、心惹かれました

冷蔵庫に収まるサイズ感や生活空間の邪魔にならないデザインは、昔ながらの漬物スタイルを、現代の暮らしに落とし込むことを目指した結果です。自分や料理好きの友人が使うシーンをイメージしました。

私の根底にはゲームチェンジャーになりたいという想いがあって、忘れ去られたものを見ると「どうやったらこの状況をひっくり返せるだろうか」と考えてしまうんです。

「漬物は、庭先などの広い場所で、大きな樽で漬けるもの」という漬物に対する先入観をひっくり返すことができたのが、Picklestoneだと思っています。

―現代的な印象でありながら、日本らしいニュアンスも感じます

3種のサイズ名称(115、150、220)には、古くから日本で用いられていた重さの単位である「匁(もんめ)」が由来です。

他にも、石に糸を通す部分には織物に使われる「紡錘車(ぼうすいしゃ)」の要素を取り入れていて、日本の伝統に対する想いをデザインに込めています。

―「漬物男子」である田中さんのお気に入りレシピは?

たけのことバジル、水菜と花椒の組み合わせですね。日本の野菜と香辛料の相性は抜群です!

よくおすすめを聞かれるのですが、僕はみなさんと一緒に漬物の魅力を再発見していきたいと思っています。

まずはご自身で漬けてみて、野菜やスパイスの好相性を見つけたらぜひ僕たちにも教えてほしいです。

―海外ファンも多いPicklestone。これからの展望は?

アニメなどのジャパンカルチャーを通して漬物を知った方や発酵研究家など、国籍を問わずご好評いただいています。

海外からの反応は、想像以上のものでした。たくさんの方が日本を愛してくれていることを実感して、とても嬉しく思います。

2021年11月には、漬物を主役にした「漬物に合うカレー」が販売開始になりました。これからも、漬物を様々なシーンで楽しめる仕掛けを計画しています。ぜひご期待ください!

 

直感とヒラメキをベースに、丁寧に物事を観察し、大胆に実行する。

そんな田中さんのものづくりスタイルの根っこにあるのは、日本の伝統文化をリスペクトし、転機を生み出す強い気持ちでした。

野菜の伝来とともに日本に伝わったとされる漬物。Picklestoneと一緒に始めてみませんか?

 

PROFILE | 合同会社ナツメッグ

食にまつわるサービスとデザインを組み合わせ、よりよい関係を作るアイデアファーム。食とデザインを融合させたナツメッグが提供するサービスは、コンサルティング、開発サービス、環境提供サービスなど多岐にわたります

最近見たアイテム